C言語における時間の取り扱い

日時を取り扱うための関数およびデータ型が time.h に定義されている。

clock() と clock_t

clock() 関数は、そのプログラムが起動してからのプロセッサ時間を返却する。割り込みの処理中は計時されない。
戻り値は clock_t 型で、単位(精度)は環境によって異なる。値は名称に反し、クロック数とは一致しない。
尚、1秒あたりの clock_t の値が定数 CLOCKS_PER_SEC で定義されており、除算によって秒数を得ることができる。

#include <stdio.h> #include <time.h> void main(void) { clock_t start, end; printf("Enterキーを押下してください。\n"); // メッセージ表示時点の clock_t 値 start = clock(); // Enterキーが押されるのを待つ getchar(); // Enterキーが押された時点の clock_t 値 end = clock(); // 経過時間を秒数に変換 printf("%f秒でした。", (double)(end - start) / CLOCKS_PER_SEC); }

実行結果 :

Enterキーを押下してください。 1.837000秒でした。

現在時刻の取得

time() 関数は、現在の時刻を返却する。
戻り値は time_t 型で、「1970年1月1日 0時0分0秒からの秒数」(UNIX時間)を表す。
ただこの time_t 型は秒単位の整数であり、そのままでは時刻として扱いにくい。
localtime() 関数を用ると tm 構造体に変換でき、時、分、秒など個別要素を取り出すことができるようになる。

#include <stdio.h> #include <time.h> void main(void) { time_t t1, t2; // 下記のいずれの方法も有効 // time() 関数にポインタを渡すことで時刻を取得 time(&t1); // time() 関数の戻り値として時刻を取得 t2 = time(NULL); // t2 を tm 型に変換 struct tm* local = localtime(&t2); // local の要素を出力 printf("%04d/", local->tm_year + 1900); //< 年 printf("%02d/", local->tm_mon + 1); //< 月 printf("%02d", local->tm_mday); //< 日 printf(" "); printf("%02d:", local->tm_hour); //< 時 printf("%02d:", local->tm_min); //< 分 printf("%02d\n", local->tm_sec); //< 秒 char* const wdays[] = { "日", "月", "火", "水", "木", "金", "土" }; //< 曜日 printf("今日は%s曜日\n", wdays[local->tm_wday]); }

実行結果 :

2012/01/23 01:23:45 今日は月曜日

tm 構造体の定義

tm_year	1900年からの年
tm_mon	1月からの月(0～11)
tm_mday	日
tm_hour	時
tm_min	分
tm_sec	秒
tm_wday	日曜日からの日数(0～6)
tm_yday	1月1日からの日数(0～365)
tm_isdst	夏時間フラグ正 : 採用している０ : 採用していない負 : 不明

tm_mon 、tm_wday 、tm_yday はいずれも 0 起算であることに注意。

目次 :

C言語における時間の取り扱い

clock() と clock_t

現在時刻の取得

tm 構造体の定義